はじめに
格安航空会社(LCC)として有名なPeach Aviation株式会社(以下、ピーチ・アビエーション)が、2018年春入社予定の新卒採用を始めたと話題になりました。操縦士など運行乗務員以外の人材確保は初めてになります。LCCの需要が増える今、人材確保による更なる業務拡大が期待されるピーチ・アビエーションについてご紹介します。
ピーチ・アビエーションの基本情報
ピーチ・アビエーションは、2011年2月に「日本とアジアを結ぶ新しい航空会社をつくる」をコンセプトに設立された航空会社です。
拠点
関西国際空港(大阪府泉南郡田尻町泉州空港中1番地)
株主構成
ANAホールディングス株式会社 (67.00%)
First Eastern Aviation Holdings Limited (17.09%)
株式会社産業革新機構(INCJ) (15.10%)
社員数
926名 *2017年4月1日現在
主な国内路線
東京(成田)– 札幌(新千歳)、福岡
大阪(関西) – 札幌(新千歳)、仙台、東京(成田)、松山、福岡、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄(那覇)、沖縄(石垣)
ピーチ・アビエーションなどのLCCが格安な理由
ピーチ・アビエーション、低価格で運行可能
LCCとは、ローコストキャリア(Low Cost Carrier)の略称で、低価格の運賃で運行サービスを提供する会社のことを言います。ピーチ・アビエーションはLCCと呼ばれる格安航空会社であり、他にはジェットスター株式会社やバニラエア株式会社などがあります。
ピーチ・アビエーション、コスト削減を徹底
ピーチをはじめとするLCCは、徹底したコスト削減により、「格安」運行サービスを実現させています。例を以下に掲げます。
コスト削減例
- 特定区間に絞って運行
- 使用機を統一
- 二次的空港やLCC専用ターミナルを使用
- 各種サービスの廃止
- インターネットでチケットを販売
- 契約社員を登用
ピーチ・アビエーション、業績好調
ピーチ・アビエーション、過去には業績不調だった時期も
ピーチ・アビエーションの業績を見ていきましょう。
Table ピーチ・アビエーションの損益計算書
ピーチ・アビエーションは以前(2014年度)に、世界的なパイロット不足が原因で、機長の確保が困難となり、減便しなければいけない事態が発生していました。
また、それまでは業績好調と言われていましたが、業績好調の大きな要因として関西国際空港を拠点とするLCCがピーチ・アビエーションだけであったためだと考えられていました。ところが、その後ジェットスターが関西国際空港に参入し、ニーズを奪うあうことになりました。
ピーチ・アビエーション、現在は業績好調 新卒採用で成長へ
2016年3月期のピーチ・アビエーションの業績を見てみると、前年比より売上高が増えただけでなく、営業利益率も向上しており、効率的な経営ができていることが伺えます。
ピーチ・アビエーションはそうした経営の安定化に成功したため、次なる戦略を打つための人材を必要とし、新卒採用を開始したのではないでしょうか。
ピーチ・アビエーションのCFO
ピーチ・アビエーションの好調な業績を支えているCFOをご紹介します。
執行役員CFO 岡村 淳也(財務・法務統括本部長)
1992年 慶應義塾大学経済学部卒業、全日本空輸入社。
1995年 経理本部経理部財務担当
2003年 ロンドン支店総務マネージャー
2007年 欧州室兼ロンドン支店総務マネージャー
2010年 アジア戦略室主席部員
2010年 LCC共同事業準備室主席部員
2011年 A&F Aviation(現Peach Aviation)CFO& Legal Director就任
ピーチ・アビエーションのまとめ
LCC全体に追い風が吹き、2016年度も確実に業績を伸ばしてきたピーチ・アビエーション。今後は、新卒採用で人材を確保しつつ、どのような事業展開を行い、業績を拡大していくのかに注目が集まります。
編集者:株式会社mannaka
協賛 :株式会社エスネットワークス
財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
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