新入社員を迎える準備 -PDCA編-

年間で約200講座、5,000人以上の方に対して研修をしている人気講師が、新入社員育成のコツについて伝授します! いよいよ4月、新しい仲間を受け入れる会社が多いということで、新入社員が「目標に責任を持ち、自ら進んで仕事をする」その具体的な育成のステップをお伝えします。ぜひあなたの会社に入ってきた大切な大切な新入社員の育成にお役立てください。
 
それでは早速講義をスタートしましょう。
 

新入社員にPDCAが必要な理由

新入社員育成の仕上げは「PDCAサイクル」を自分で回せるようにすることです。なぜPDCAサイクルが必要なのか? 一言でいうと、目標達成に対して粘り強く、行動し続ける習慣を身に付けるためです。新入社員研修の後、よくこんなご相談を受けることがあります。
 
「新人研修の時は、一生懸命主体的に取り組む姿勢が生まれていたのに、配属してしばらくすると、元に戻ってしまった…」
 
研修で、一歩踏み出す勇気と目標達成意欲を引き出すことができても、いざ現場に出るとうまくいかないことばかり、壁にぶつかってばかりで、あきらめてしまうというケースが多くあります。そして、目標達成できないのが続くと、未達成グセがつき、モチベーションもどんどん下がってしまいます…
 
だからこそ、頑張れば効果がすぐに出た、新入社員研修の場だけでなく、どんな環境に置かれても、どんな壁にぶつかっても、目指す姿を実現するまで「やり抜く力」を身に付けてもらうことが、新人育成の最後の鍵になります。
 

新入社員に必要な、やり抜く力

「やり抜く力」とは、目指す姿を実現する為に、何をしたらいいのかを考え、実際に行動し、実行した結果、うまくいかなくても、その要因を分析し、目標達成するまで、行動を改善し続ける力のこと。
私たちはビジネスにおける筋力ということで、「ビジネス筋力」なんて呼んでいますが、つまり、自力でPDCAサイクルを回す力を身に付けることで、これが大切なのです。
 

PDCAサイクルを回させるコツ

PDCAサイクルという言葉自体は広く知られている言葉です。ただ、実際に行うのは難しい…、自力で回す、もしくは回させるのはもっと難しい…と、経営者や管理職の方からご相談を頂くことが、本当にたくさんあります。うまくいくコツとしては「仕組み」を取り入れることですね。
 
仕組みとして、PDCAを回すための1枚もののシートを使うことをオススメします。まず年間や月間の目標に対して具体的に何をやるのか、という計画(=PLAN)を立てます。次にその計画を実行(=DO)した結果、目標に対して効果性が出ているのかという、検証(=CHECK)をします。そして、必要があれば計画や行動を改善し実行(=ACTION)します。これを1枚で見えるようにするのです。
最低でも1週間に1回はPDCAサイクルを回し、目標に対して行動し続ける習慣化させます。これで、新人も仕組みさえあれば、なんとか自分で、計画立案→実行→検証→改善が1人でできるようになります。
 

PDCAを通じて、新入社員を理解し、育成する

そして、このようなシートを使って新入社員指導をすると、新人の思考、行動が具体的に見えてくる為、ポイントを絞って、必要なアドバイスやフォローを行うことができますよ。その結果、きっと彼らが、今いる社員を突き上げる存在になり、良い競争関係が社内にできるはずです!
(ちなみに私のセミナーでこの話をすると、これを自社の管理職にやらせたいです!というお声を結構もらいます。それだけPDCAサイクルで悩んでいる方が多いということですね。)
 
人材育成は、現場の上司や先輩の皆様のアプローチが重要な鍵となります。組織がもつ多くの資源の中で、人材の能力だけが、どこまでも可能性があるとも言われていますので、是非、1人ひとりの可能性を信じて、育成に取り組んでみてください。
 
あなたとあなたの会社の新入社員が、どこでも通用するような人材となるヒントとなれば幸いです。
 
 
記事 / 株式会社FCEトレーニング・カンパニーと株式会社mannakaの共同作成記事です。
執筆者 / 中村 天大
編集者 / 株式会社mannaka

組織デザインコンサルティング会社。
FCEトレーニング・カンパニーには、「働くをおもしろくする」研修が、あります。
3,000以上もの組織・チームから見出した「成果を出す組織の原理原則」と、世界的ベストセラー『7つの習慣』をよりビジネスシーンにフォーカスした「7つの習慣(R)InnovativeMind」研修を提供しています。
2013年から5年連続で、「働きがいのある会社ランキング」ベストカンパニーにも選出を頂きました。
 
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