日本一の靴屋、エービーシー・マート 創業以来売上高続伸の秘訣は「現場のパワー」にあり

エービーシー・マートの歴史

株式会社エービーシー・マート(エービーシー・マート)は1985年、靴と衣料の輸入商社、株式会社国際貿易商事からスタートしています。
 
その後1990年に有限会社としてエービーシー・マートを設立し(1997年に株式会社化)、上野や渋谷などに「ABC-MART」を4店舗出店しました。
 
それからは、出店を拡大したり、PB(プライベートブランド)となるブランドを増やしたりしながら2000年にジャスダック、2002年に東証1部に上場しました。同年に卸売から小売に業種を変更し、店舗を急速に展開して今日に至っています。
 

エービーシー・マートの事業内容

エービーシー・マートは小売業

エービーシー・マートは世界のシューズストアを目指す「ABC-MART」という靴の小売店の出店を進めている会社です。つまり靴を中心とした製品に特化して小売を行っている企業ということになります。
 

エービーシー・マート、売上高続伸の理由は「現場のパワー」

そして、エービーシー・マートが創業以来売上高を伸ばし続けている理由は、「現場のパワー」に隠されています。
 
その「現場のパワー」とは、大きく分けて4つあります。それは、店舗戦略商品・ブランド戦略運営戦略人材育成戦略であり、それぞれ説明していきます。
 

  • 店舗戦略では、スピードを大事にしており、出店のスピードや消費者の需要などの市場の変化にスピーディに対応した、新業態、新店舗の開発などがあります。

 

  • 商品・ブランド戦略では、まずNB(ナショナルブランド)との連携を強めて、これを活かして連携したマーチャンダイジングに取り組んでいます。その施策はとても緻密でABCマートでしか手に入らない限定商品の販売など、年間を通じて行われている販促戦略は競合他社には無い販売力の強化につながっています。また、Hawkins、NUOVO、VANSなどのPBを強化することで、ABCマートの独自の強みも育成し、輸入商社時代の海外ネットワークを駆使した世界の最新のトレンドをスピーディに取り入れた商品開発も行っています。

 

  • 運営戦略では、高度なシステム導入により在庫管理を効率化して価格調整に生かし、POSシステムで店舗内や店舗間で情報を共有し、効率的な販売を行い、物流システムも強化して販売バックアップも十分に行うとされています。

 

  • 人材育成は、顧客と対面する現場を尊重し、各店舗で店長の強い指導力のもと、店舗運営を行い、緻密な社員教育を行うことで人材開発を行うとされています。それにより人材不足をきたすことなく出店を続けることが可能になっています。

 

エービーシー・マートの財務状況


Table エービーシー・マートの財務状況
[http://www.abc-mart.co.jp/ir/gyoseki.html]
 
エービーシー・マートは年々売上高が増加しており、それに伴い当期純利益も上昇傾向にあるため業績は良いといえます。さらに、ここ5年は過去最高益を更新しておりこれからの高い成長性も見込めるといえます。ROEも直近4年を見ても10%を大きく超えており株主を意識した経営もできています。
 

エービーシー・マートのまとめ

エービーシー・マートはNBだけでなく、PBの強化・育成を行うことで幅広い層に支持される日本一のシューズショップになりました。ここ5年は最高益を更新し続けていますが、それは婦人向けのPBの売れ行きが好調なことが大きく関係しています。
 
このように、顧客のニーズを取りこぼさない商品力、そして、業績拡大に必要な店舗数の拡大とそれを支える人材開発力などのマトリックスで今後もエービーシー・マートの成長性はとても高いと感じました。
 
 
編集者:株式会社mannaka
協賛 :株式会社エスネットワークス
 

財務・会計系コンサルティング会社。
ベンチャー企業やローカル企業にCFOコンサルティングを行っています。
「経営者の輩出」を企業理念とし会計や財務の実務支援能力だけでなく、 CFOとして求められる知識や経営センスをより短期間で身に付け、育成することを目指しています。
エスネットワークスは、「経営者の視点でニーズを掴み、経営者の視点で課題を解決し続ける、最強パートナー」を実現すべく、成長し続けています。
 
■エスネットワークスのサイトはこちら
株式会社エスネットワークス
■mannakaのサイトはこちら
株式会社mannaka