「つくれる」のその先へ、株式会社ペライチ 対談シリーズvol.1 創業者 山下 翔一氏【後編】

今回の対談のお相手は、株式会社ペライチ(以下、ペライチ)。立場の違う3名の方と様々な視点で対談をさせて頂きました。第1回目は、創業者の山下 翔一氏との対談です。
ペライチは、「『つくれる』のその先へ」を理念に掲げ、「誰でも早く簡単に1ページのホームページ作成をできるWebサービス」を展開しています。「無料」で「簡単」に、そしてユニークな「サポート体制」がついている、ペライチが目指す世界とは。前編では山下氏の様々な活動に対する想いに迫りました。
後半は、20代、30代の若手に伝えたいことなどを中心にお話を伺いました。引き続き、ペライチ創業者の山下氏と弊社柴田との対談をお楽しみください。
 
以下
山下:株式会社ペライチ 創業者 山下 翔一
柴田:株式会社mannaka 代表取締役 柴田 雄平
 

自分の使命を見つけるために、イケてる大人に会いなさい

柴田
山下さんが20代の時にした印象に残る経験や、20代はこういう経験をしておいた方がいいよということがあれば教えてください。
 
山下
まず、自分の使命を見つけることは大事だと思っています。それを見つけることができれば、物事に対してものすごく集中できるようになります。でも最初から使命を見つけるのは難しいので、その為にいろんな経験をしたり、いろんな人に会ったりすることはすごく大事です。特に「イケてる大人」や「自分がかっこいいなと思う大人」たちに会いまくるのはすごく大事ですね。
 
それから私が前職時代に常に意識していたのは「人の3倍考えて人の3倍働く」ということでした。ちょっとブラックなんですけど、ひと月の労働時間が500時間をきったことはありません。ずっと仕事しっぱなしで、日曜日にも会社に行って、会社の近くの銭湯にもよく行ってました!!(笑)
 
柴田
その時、山下さんは何を求めていたんですか?
 
山下
ひたすら「自分の成長」を求めていましたね。自分自身が成長することが世の中のためになるとずっと思っていましたし、だからこそ自分が成長した先でその力を正しく使う為に、自分はちゃんと正しい方向を向いているかということをずっと意識していました。
 
私は大学院を出ているので、同じ年代の人と比べて社会人経験としては2年ビハインドしていたんですよ。2年スタートが遅れているから、どうやって短期間で追い抜くかということを常に考えていて、だから「3倍考えて、3倍行動」していました。
 
それからもう1つ意識していたのは「幅広くやる」ということです。前職の広告会社は小さな会社だったので、いろんな経験をすることができました。ただ単に営業としての活動だけではなくて、上流の事業戦略から、マーケティング、PR戦略、そして下流のクリエイティブの制作から、広告の運用まで。物事の上流から下流までを全部一人でやっていました。
 
さらにもう1つ、学生時代から意識していたのが「全てのことを3秒以内に決断する」ということでした。これは結構面白い能力が身につくんですよ。それは「未来をシミュレーションする力」です。正しい決断をするためには、今時点のことだけではなくて、その行動をしたその先の未来までシミュレーションしないといけません。しかも考えうるシチュエーションを何パターンも同時に、です。経営も判断・決断の連続じゃないですか?事業の成長スピードを高めるためには、経営の判断・決断の質と量を高めていく必要があります。そのために「全てのことを3秒以内に決断する」ということを意識していました。
 
だから20代、30代の頃は自分の限界を決めずに、自分の使命を見つけるまでひたすらいろんなイケてる大人達に会って、いろんな経験をして、時には失敗もして傷を負いまくるぐらいでちょうどいいんだと私は思います。
 
1つのことをやり続ける方が良いという人もいるかもしれませんけど、私自身はいろんな可能性を模索し続けて、それが後々に繋がってきたと実感しているので、この方法はオススメですね。だから「20代、30代は死ぬほど考えて、死ぬほど働け!そして死ぬほど遊べ!死ぬ覚悟で走り抜け!!」と言いたいですね(笑)
 

 
柴田
山下さんと僕の価値観は結構似ていますね。自分も今まで同じような感じで生きてきました。でも、それを押し付けるのは時代的に合わないかなと思ってやめようと思っていたんですけど。仕事は、働いているという感覚よりも、自分のスキルを伸ばすという感覚ですよね。
 
それから山下さんがおっしゃっていた「上流から下流までを経験する」ということもすごく大事です。下流にこそビジネスの本質があると思っています。でも、上流まで含めたところまで複合的に考えないといけないので、結局上流から下流まで全てを経験することって必要ですよね。
 

 

これからの時代を乗り切る元気玉経営

山下
これからの時代は、そもそも会社がなぜ必要なのかをもっと考えないといけないと思うんです。「ペライチ」もそうなんですけど、個人個人がどう生きたいか、どうありたいか、どう暮らしたいか、その中でどういう仕事をしたいかという選択をできるような状況になってきています。
 
その時に、私は経営者として、雇用形態というものをあまり気にしていませんし、経営者を中心とした組織というより、企業の魂のようなものがあって、そこに共感する人達が集まってくるということの方が大事だと思うんです。
 
柴田
僕も同じような考えです。
 
山下
これまでいろんな社会のルールや法律がありましたけど、本来あるべきなのはこういうところだと思うんですよね。私が「ペライチ」を経営していて意識しているのは「誰とどういう方向に向かって行くか」ということです。ただ単に会社として「ペライチ」があって、社員がこのサービスを良くしていくということだけではなくて、もっと多くの人でより良い世界を作っていきましょうということなんです。
 
だからこそ実は「ペライチ」に寄せられる問い合わせの8割以上を「サポーター」が返しているんです。さらにサポーターの認定も多くをサポーター自身がやっている。サポーターやユーザー向けのペライチのマニュアルもサポーターがつくっています。私はこのような既存のマーケティングや経営手法に縛られない、「いい商品やいい会社を一人ひとりの小さな協力を元に社会全体で大きな力に変えて成長につなげていくこと」を「元気玉マーケティング」とか「元気玉経営」と呼んでいます。
 
「元気玉」とは私が小学生の頃から大好きな「ドラゴンボール」の主人公 孫悟空の必殺技のことですね。一人ひとりの力は微々たるものでも、世界中の力を結集すると世界を革命するほどの大きなことをやれるんです。私はそういう「分散型の思考」が好きです。同じ1億円を集める場合でも、お金持ち10人から1000万円を集めるよりも1万人から想いのこもった1万円を集める方が好きです。特定の一部の人ばかりがつらい想いをするのではなく、それを一人ひとりが少しずつ社会全体で手を取り合って支えていく方が好きなんです。
 
これは経営でも同じで「うちの会社にはスタッフが何人しかいないからこれぐらいのことしかできない」とか「お金がないから◯◯ができない」とか「開発者が少ないから開発スピードが遅い」とか「できないこと」ばかりに目を向けるのではなく、ファンやユーザー、サポーターたちが自ら機能を作っていくような仕組みを作ればいいと思うんです。それが「元気玉経営」です。
 
だから、社員もサポーターもユーザーもみんなで良いものを育てていこうという経営に舵をきっているんですよ。もちろん大事な機能は社内で作っていくけれども、みんなでこの「ペライチ」というサービスを盛り上げられるような仕組みにしていく元気玉経営の方が私は好きですね。
 

 
山下
もちろん会社としては、投資家や銀行やその他のいろんな人達に対しての説明責任もあるけれども、忘れてはいけないのは売上やユーザー数などの「数字」を生み出している目に見えない資本をどうマネージメントしていくかというところですよね。ここを経営者としては本当に大切にしないといけません。結局、目の前の数字だけを上げようとすると、長期的にはその「目に見えない資本」は大きくならず、アンバランスになっていきます。社員のモチベーション、働きやすさなんかも全てその意識でやっているんですよ。
 
柴田
とても共感できます。だからペライチはみんな同じ方向を向いている感じがするんですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。
 
山下
こちらこそありがとうございました。
 
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今回の対談の前編では、「地方から日本を元気にしたい。そして日本から世界を元気にしたい」「これからの世界における日本の役割」「『つくれる』のその先へ」というお話を伺いました。そして後編では「自分の使命を見つけるために、イケてる大人に会いなさい」「これからの時代を乗り切る元気玉経営」という20代、30代の人に伝えたいことを山下氏から伺いました。
 
「死ぬほど働け」という強烈なメッセージも頂きましたが、目の前のことに一生懸命になるからこそ、自分の使命が見えてくる、と感じられる説得力のあるお話でしたね。そして、これからの時代は元気玉経営。大変ユニークな表現でしたが非常に分かりやすく、また、これまで持っていた考えに捉われない働き方や経営についてのお話も非常に刺激的でした。
あなたにとってはどんな話が胸に残りましたでしょうか? この記事を読んだあなたにとっても、これからの時代を生きるヒントが見つかれば幸いです。
 
前編はこちら
「つくれる」のその先へ、株式会社ペライチ 対談シリーズvol.1 創業者 山下 翔一【前編】
 
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