転職でキャリアアップする方法

ひと昔前の日本では、一度会社に就職したら定年まで勤め上げる終身雇用制が根強く、転職はしづらい環境でした。

しかし、終身雇用制の崩壊とともに外国ではキャリアアップをするために転職を繰り返す働き方が主流で、日本にもそういった考えが普及して、今ではキャリアアップを目指して転職することも珍しいことではなくなりました。この記事では、転職してキャリアアップをする方法について紹介します。

 

キャリアアップとは


人生設計や転職活動などの時によく、「キャリアアップして年収を増やしたい」などキャリアアップという言葉をよく使用しますが、キャリアアップには定義あります。キャリアアップとは、「経験を積みながら高い能力を身に付けて、仕事の幅を広げて経歴や地位を上げること」を意味します。

例えば、平社員から役職に昇進した場合もキャリアアップしたと言えますし、アルバイトから正社員に登用されてもスキルアップと言えるでしょう。このキャリアアップによく似た2つの言葉が使用されていますが、ここではスキルアップとの違いについて解説します。

  

キャリアアップとスキルアップの違い

キャリアアップと同じ意味合いで使用されることが多いのが、スキルアップという言葉です。一見同じ意味合いに考えてしまいがちですが、キャリアは社会的地位や経歴の意味する言葉ですが、スキルアップは個人の能力を上げることを意味します。

例えば資格取得を取得したり、プログラムスクールでプログラミング言語を学んだりと、個人の能力を上げることがスキルアップです。しかし、キャリアアップとスキルアップには、意味合いは違いますが密接な関係があります。

スキルアップで個人の能力を上げることで、社内や転職市場での評価が高まり経歴を上げていくことに繋がります。そのため、キャリアアップをしていくにはスキルアップは不可欠な要素といえます。

  

キャリアアップとキャリアチェンジの違い

キャリアアップとスキルアップと並んでよく使われているのが、キャリアチェンジという言葉です。キャリアチェンジは、今まで携わってきた仕事とは違う職種や業種へ転職することを意味しています。

転職した仕事が今まで経験したことを活かすことができれば、キャリアアップのためのステップと言えますが、これまでの経験が活かせず0からの未体験な仕事にチャレンジする場合は、キャリアも0から築いていくことになります。よって、キャリアチェンジは、キャリアアップに繋がることもあれば0になることもあるなど両極端な意味合いがあります。

 

キャリアアップのための転職ノウハウ


転職をしてキャリアアップを実現していくためには、やるべきことや自分の中で明確にしなければいけないことなどを、はっきりさせることから転職活動はスタートします。

ただ、今の環境よりもいい環境で仕事がしたいなど漠然とした目的での転職は、必ずしもキャリアアップに繋がらないこともあります。ここでは、キャリアアップのための転職ノウハウについて紹介します。

  

キャリアプランを明確にしよう

キャリアアップは上を目指していく考え方ですが、目指すゴールがどこにあるかを明確にしておく必要があります。ゴールを設定せずにただ漠然と上を目指していくことは、モチベーションを上げていくことも難しくなり、自分がキャリアアップしていくための道程が見えません。

そのため、自分が目指すキャリアプランのゴールをしっかり明確にしておきましょう。また、ゴールを設定する上で長期的なビジョンと中期的にビジョンで考えていくと、より明確になりますのでそれぞれ解説します。

   

長期的なビジョンを考えよう

まず考えるべきは長期的ビジョンです。長期的ビジョンを考えてキャリアアップをしていって最終的に自分がどのようなキャリアになっていたいかを最初に設定しましょう。

例えば、「会社の社長になりたい」とか「マネジメント経験を積んで独立したい」という仕事のこと以外にも、「マイホームを購入して老後はゆっくりしたい」など家族が絡む人生目標でも構いません。ゴールである目標が明確になるとそこに至るまでの道程が明確になり、そこから中期的なビジョンに区切っていきましょう。

   

中期的なビジョンを考えよう

長期的なビジョンでスタートからゴールを明確にしたら、今度は中期的に区切ってビジョンを設定していきましょう。中期的ビジョンの考え方としては、10年単位で考えてみましょう。10年後にはこうなっていたいとか、20年後はこの段階までは到達していたいなど、10年単位で将来の自分を想像してみましょう。

中期的ビジョンが明確になると、今度は短期的(1年単位や1か月単位)に現実的な目標を明確にすることで、スタートから自分がすべき行動が明確になりやるべきことがはっきりします。このようにビジョンを明確にすることで、転職することが自分のキャリアプランに沿っているかの判断基準にもなります。

  

転職エージェントに相談してみよう

キャリアアップを目指して転職をする人も多く、転職すること自体は珍しいことではありません。しかし、キャリアアップを目指して転職することが必ずしもプラスに働くかといえば、転職しないで現在の会社に残った方がいい場合もあります。そんな時に相談にのってくれるのがキャリアアップを目指す転職に詳しい転職エージェントです。

知名度が高い「マイナビエージェント」や「リクルートエージェント」など多くの求人サイトで相談することができますが、自分が携わっている業界に詳しい転職エージェントを選定しましょう。

少しでも転職するか会社に残留するか迷ったら、転職エージェントに相談してみることをおすすめします。また、転職エージェントは転職を決意して転職活動の時にも力になってくれます。

   

面接対策をしよう

キャリアアップのため転職を決意した多くの場合、転職しようとする会社の採用試験を受ける必要があります。試験内容は会社によって様々ですが、ほとんどの会社で面接が行われます。そして、面接試験は採用の合否の多くの部分を占めていることがほとんどです。

そこで面接試験で好印象を与えるには、面接の練習をすることが一番です。転職したい業界に強い転職エージェントを利用することで、面接対策としてアドバイスを受けることができ企業の面接前に模擬面接を受けることが可能で、きちんと準備を整えて本番を迎えることができます。

また面接対策以外にも、履歴書や職務経歴書などの提出書類の添削も対応してくれるので希望の企業に転職したい場合、転職エージェントを活用することで万全な体制で採用試験に望めるのでおすすめです。

  

転職せずにキャリアアップする方法も考えてみよう

これまで紹介してきたように、キャリアアップをするために転職する人は多いですが、必ずしも転職をしなければキャリアアップできないということではありません。転職するか迷った時は、自分のキャリアプランの棚卸しをして場合によっては、修正や方向転換することも重要になります。

例えば大手企業に勤めている場合は、安易に転職をするよりも会社に残留して可能性を探っていく方が、キャリアアップに繋がることがあるからです。長期的なビジョンで定めたゴールに辿り着くには、中期的なビジョンや短期的なビジョンは方向が変わることもあるでしょう。

「キャリアアップしたいから転職しないといけない」と短絡的に考えるのではなく、今の会社で実現できるキャリアアップの道を探ってから転職を考えても決して遅くはないのです。一度しかない人生選択した道を後悔しないためにもじっくり考えていきましょう。