ドルチェ&ガッバーナのライセンス取得 資生堂、海外展開強化へ

はじめに

日本の大手化粧品会社の一つである資生堂は今後海外への展開をより広げていくことを発表しました。資生堂は1872年に創業され1927年に株式会社資生堂として創立されました。現在では日本国内はもちろんのこと、海外でも幅広い年齢の方を対象にマーケットを展開しています。
 

資生堂の海外展開

資生堂、ドルチェ&ガッバーナのライセンス取得

昨年2016年に資生堂はドルチェ&ガッバーナの生産・販売権を取得しました。
 
ドルチェ&ガッバーナとはイタリア・ミラノに本社を構える高級ファッションブランドであり主に衣類、靴、香水、そして化粧品も取り扱っています。
 
資生堂はドルチェ&ガッバーナのライセンスを取得し、中長期戦略ビジョン2020に基づき2015年から2017年の3カ年において事業基盤の再構築を推進していくと発表しました。資生堂はドルチェ&ガッバーナ及び前回買収したアメリカのガーウィッチを柱に今後の海外マーケットの展開を促進させグローバルマーケットシェアの拡大を加速させていく模様です。資生堂は5月から既存のドルチェ&ガッバーナブランドの香水の生産を開始し、2018年以降に資生堂とドルチェ&ガッバーナが共同開発した香水の生産も始める方針です。
 

資生堂、国内より多い海外売上高


Chart 資生堂の海外売上比率
 
上記のグラフを見て解る通り、資生堂では海外の売上高が、国内の売上高を2%上回りました。
 
資生堂は今後日本国内から海外にも重点をシフトしていく方針です。日本のビューティー&パーソナルケア市場の大きさが、約371億ドルなのに対してアメリカは約763億ドル、中国は478億ドル、ブラジルは約435億ドルです[i]
 
また、現在資生堂は商品のラインナップ増加に専念しており、メーキャップを主力とするブランド、ローラ・メルシエを有するアメリカ企業も買収しました。メインの商品の価格帯はドルチェ&ガッバーナが6千円から3万円程度、ローラ・メルシエは3千円から5千円程度です。また、資生堂の調べによるとドルチェ&ガッバーナのアジアのマーケットシェアは欧米州に比べてまだまだ馴染みがなく浸透が遅れています。
 
今後の展開としてはライセンス取得したドルチェ&ガッバーナの商品のラインナップの拡大です。
 

資生堂のまとめ

最近では大手企業のみならず日系の中小企業がライセンスの買収や、M&Aを行っています。M&Aはマーケット拡大、そして海外展開を行う際によく用いられている手法であり、これを上手く活用していけば速く、そしてより効率的にマーケットシェアを広げていくことが可能です。
 
資生堂は日本の誇る数少ない大手大企業であるため今後の海外展開に期待したいです。
 
[i] 株式会社資生堂アニュアルレポート2015[ https://www.shiseidogroup.jp/ir/library/annual/pdf/2014/anu_sec07.pdf]
 
 
編集者:株式会社mannaka
協賛 :株式会社エスネットワークス
 

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